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定例府議会報告

令和3年2月定例府議会(本会議)

令和3年2月定例府議会(2月25日~3月24日)は新型コロナウイルスの感染拡大に備えた対策費などを盛り込んだ約3兆5,086億円(特別会計は約2兆8,505億円、総額約6兆3,591億円)の「令和3年度一般会計当初予算案」など知事提出議案119件、報告案件16件、議員提出議案1件の計136件を審議し、すべて原案どおり可決しました。
さらに、府の公益に関する課題について国に要望するため、「尖閣諸島周辺海域における安全確保を求める意見書」など8件の意見書を全会一致で採択しました。

今年度の一般会計予算案は、新型コロナウイルス対策に充てるための国からの交付税措置により、過去最大の予算規模となりました。
一方、新型コロナウイルスの影響により、実質税収が9,938億円となり、8年ぶりに1兆円を下回るなど大幅に減少し、社会保障経費の増加などもあり、厳しい財政状況が続いています。そのため、全部局が予算要求額の上限を昨年度から一律に5%抑制しています。
なお、大阪府と大阪市の広域行政の権限を一元化する条例案については、自民は反対したものの、維新や公明などの賛成多数により可決されました。

本条例案は鉄道や高速道路などの7分野の都市計画と成長戦略に関する大阪市の権限を府に委託するものです。西野修平は「大阪都構想」には賛成の立場でありましたが、昨年11月の大阪市民による住民投票で2度目の否決を受け、こうした論争に終止符が打たれたものと考えています。
また、本条例案は結局は知事と市長の「話し合い」でしか、結論を見い出せず、仮に両者の意見が食い違う結果となった場合、事業が進まないリスクも抱えることになります。

そもそも現状において、優先すべき課題はコロナ対策であり、大阪府・市の職員は一人でも多く、その対策に充てるべきです。緊急事態宣言の解除要件を大阪府、兵庫県、京都府で足並みを揃えたことなどを踏まえ、大阪はいつまでも「過去」に引きずられるのではなく、関西圏域における一体的な取り組みに目を向けて歩むべき時であると考えています。そうした観点から、本条例案は自民は本条例案に反対しました。

なお、令和2年9月定例府議会閉会後から令和3年2月定例府議会までの間、新型コロナウイルス感染症への緊急対策として、1月8日には約253億円の補正予算案、1月20日には約1,655億円の補正予算案の専決処分(緊急を要する場合などに議決を経ず知事自ら処理すること)が行われました。

そして、今議会において西野修平が一般質問に立ち、以下の質問項目について質疑を行いました。
質疑の詳細は大阪府議会インターネット中継をご覧ください。
なお、関連記事が3月6日付の産経新聞に掲載されました。


-質問項目- 
質問日:3月5日(金)

1)新型コロナウイルス感染症対策

・飲食店等への支援金支給におけるデジタル化

・飲食店等への支援金支給における申請方法の見直し

2)子どもと女性を守る対策

・性暴力と性被害の根絶に向けた横断的な取り組み

・ヤングケアラーへの対応策

・教育庁と福祉部の連携強化

3)「2025年 大阪・関西万博」の参加国

4)大阪スマートシニアライフ事業

5)「大阪南部高速道路」の「新広域道路交通計画」への位置付け

6)運転免許更新時の高齢者講習における軽自動車の導入(要望)

-新型コロナウイルス感染症への主な緊急対策(2月定例府議会)-

●「大阪コロナ重症センター」の整備

新型コロナウイルスのさらなる感染拡大に備え、重症患者用の病床を確保するため、「大阪コロナ重症センター」を整備するとともに、同センターで勤務する看護師確保のため、「人材バンク」の運営や医療機関への支援を実施。

●病床確保に向けた取り組み

急激な感染拡大期における重症患者用の病床を確保するため、施設を整備する病院への支援を実施するとともに、医療体制ひっ迫時の受け入れ医療機関への支援として協力金を支給。

●「営業時間短縮協力金」の支給

大阪府内で酒類を提供するの飲食店(バーやキャバクラ、ホストクラブ、カラオケ店などを含む)に対し、3月1日~4月4日まで営業時間短縮を要請するとともに、協力した店舗には「営業時間短縮協力金(1店舗140万円)」を支給。

-新型コロナウイルス感染症への主な緊急対策(先決処分)-

●「営業時間短縮協力金」の支給

大阪府内で酒類を提供するの飲食店(バーやキャバクラ、ホストクラブ、カラオケ店などを含む)に対し、1月14日~2月7日まで営業時間短縮を要請するとともに、協力した店舗には「営業時間短縮協力金(1店舗150万円)」を支給。なお、1月18日~2月7日までの間、要請を遵守した店舗には(1店舗126万円)」を支給。また、2月8日~28日までの間の間営業時間短縮を要請するとともに、協力した店舗には「営業時間短縮協力金(1店舗126万円)」を支給。


-令和3年度の主な新施策-

●スマートシティ戦略の推進

データの利活用を通じて、府民のQOL(生活の質)向上のためのイノベーションを生み出す環境を整えるため、「大阪版パーソナルデータバンク」や「大阪スマートシニアライフ事業」、「データヘルス・データ連携拡充モデル事業」を推進。

●「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」の推進

中小企業の「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」の推進に向け、社内人事育成や専門家の派遣を通じて、モデル事業を創出。

●スクールサポートスタッフと学習支援員の配置

新型コロナウイルス対策における消毒作業や臨時休校に伴う学習の遅れを取り戻すため、スクールサポートスタッフや学習支援員を新たに配置し、子どもたち一人ひとりに合ったきめ細かな対応を実現。

●児童虐待防止対策の推進

民間団体と連携した子ども家庭センターの体制強化を図るとともに、再発防止のための家族再統合を進める。また、SNSを活用した相談窓口を開設。

●不妊・不育症対策の拡充

医療保険が適用されず、高額となる特定不妊治療に必要な費用の助成について、所得制限の撤廃や助成額の拡充を行うとともに、新たに不育症検査に必要な費用を助成。

●小児・AYA世代のがん患者への支援

がん治療を受けながら、将来、子どもを産み育てることを望む小児・AYA世代のがん患者に対し、がん治療時に行う妊よう性や生殖機能の温存に係る治療費を助成。

●悪質なペットショップなどへの規制強化

ペットショップなどの動物取扱業への規制強化に係る取り組みとして、立入調査マニュアルと巡回計画を新たに作成し、多頭飼養している事業者を対象に重点的な立入調査を実施。令和2年9月定例府議会において、西野修平が府の対応を求め、規制が強化される。

●所有者のいない猫を減らす取り組み

地域猫活動などへの理解を促すハンドブックを作成し、府内市町村に配布すすとともに、TNR活動を促進するため、物資の貸し出しやアドバイザーを派遣するなど、所有者のいない猫対策に取り組む自治会などを支援。また、動物の譲渡を促進するため、動物愛護団体などの活動を支援。

●商店街の活性化策

商店街においてニューノーマルに沿ったモデル創出の支援に取り組み、その成果の普及を通じて、市町村や商店街を後押しすることで、商店街の活性化と持続的な発展を促進。

 
-意見書-

1)地域の実情を踏まえた新型コロナウイルス感染症の対策強化を求める意見書

2)オンライン本会議の実現に必要となる地方自治法改正を求める意見書

3)子どもを性犯罪被害から守るために刑法規定を見直すこと等を求める意見書

4)高等学校等における生徒用「1人1台PC端末」の整備に係る国庫負担を求める意見書

5)国の負担で学校給食の無償化を求める意見書

6)悪質商法による消費者被害をなくすための消費者被害防止関係法一括改正法案の早期成立等を求める意見書

7)尖閣諸島周辺海域における安全確保を求める意見書

8)女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准に向けた環境整備を求める意見書

 

▲産経新聞朝刊(総合面)

▲産経新聞朝刊(総合面)

▲本会議にて

▲本会議にて

▲本会議にて

▲本会議にて