定例府議会報告
令和4年9月定例府議会(本会議・10月26日採決)
令和4年9月定例府議会(9月28日~12月20日)は、10月26日に中間採決を迎え、約1,224億円の「令和4年度一般会計補正予算案」などの知事提出議案34件、報告案件18件、自民党府議団が提出した「ギャンブル等依存症対策推進条例案」や「子どもたちをいじめから守るための条例案」など議員提案5件の計57議案を審議しました。
さらに、府の公益に関する課題について国に要望するため、「最低賃金の引上げによる物価高対策に合わせ、いわゆる『103万円の壁』などの見直しを求める意見書」など6件の意見書と「北朝鮮による弾道ミサイル等の発射に断固抗議する決議」を全会一致で採択しました。
一般会計補正予算案には今後の感染状況の変化への対応など、新型コロナウイルスから府民の命と暮らしを守り、社会経済活動を回復させることに加え、再び大阪を成長軌道に乗せ、飛躍させていくための施策等に必要な経費が計上されています。
また、「批判ではなく、提案。」「毎議会、新提案。」を基本理念とする自民党府議団は、今議会は「子どもたちをいじめから守る条例案」を独自提案しました。
いじめ問題は重大な問題が発覚後に「第三者委員会」が設置され、検証が行われた後に、校長や教育委員会が記者会見で頭を下げるというシーンをよく見掛けます。現在の制度のままでは防ぐことができないいじめ行為に対応すべく、同条例案では今までの学校や教育委員会だけに頼る「教育的アプローチ」だけでなく、「行政的アプローチ」を加え、知事部局に調査する権限を与え、必要な措置を学校などに勧告する権限を付与するものです。
なお、同様の取り組みを行う寝屋川市では、すべてのいじめ行為の終結が確認されています。こうした先進事例を参考に、大阪府でも取り組みが行えるよう提案しましたが、残念ながら、他会派から質疑すら行われることなく、条例案は反対多数で否決されました。
これが府議会の“現実”です。「身を切る改革」や「行政のチェック機能」を果たすだけであれば、議会の役割を放棄したことになります。
今後も、いじめ問題と真正面から向き合い、根絶に向けた方策を提案してまいります。
さらに、5月定例府議会に引き続き、自民党府議団から「ギャンブル等依存症対策推進条例案」を提案したところ、大阪維新の会から内容は自民党府議団が提案したものより、対策内容が表面的な内容の「ギャンブル等依存症対策基本条例案」が提案されました。それぞれの内容には濃淡はあるものの、同趣旨の条例であることから、政務調査委員会にて議論を深めることを求めましたが、残念ながら、自民提案の条例案は質疑すらされることなく、否決されました。
しかしながら、ギャンブル等依存症対策を計画的に進めることには違いはなく、表面的とは言え、維新提案の条例案を否定するものではないため、全会一致で可決しまた。
こうした動きは、自民党府議団が先導したものでもあり、今後も必要な提案を積極的に行ってまいります。
そして、今議会において西野修平が自民党府議団の代表質問に立ち、以下の質問項目について質疑を行いました。
質疑の詳細は大阪府議会インターネット中継をご覧ください。
なお、関連記事が10月6日、17日付の新聞各紙、7日付のABCテレビのニュースで取り上げられました。
-質問項目- 質問日:10月5日(水)
1.コロナと共存する社会づくり
1)第8波に備えた高齢者施設への支援体制の整備
2)大阪産ワクチン
3)国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した支援策
・認定こども園、幼稚園、保育所への独自支援
・子どもへの1万円分のギフトカード配布事業
2.「子育て世帯」を応援する大阪
・子ども医療費助成の拡充
・私立高校授業料無償化の対象拡大と子育て施策への予算のシフトチェンジ
3.「子ども」に寄り添う大阪
1)いじめから子どもを守る対策
・知事部局に直轄のいじめ対応できる「監察課」の設置
・教職員の再任用
2)一時保護児童の意見を第3者が代弁する(アドボカシー)制度の構築いじめから子どもを守る対策
3)ヤングケアラーへの支援拡充
4.「学校」への投資で「育む環境」を整備
1)府立学校の再編整備
2)中学校の部活動の地域移行
3)高校の部活動改革
5.「人」への投資で「やさしい大阪」の実現
1)包括的支援における地域貢献委員会との連携
2)ICTを活用した民生委員・児童委員の担い手を育成
3)猫の「真の殺処分ゼロ」に向けたボランティア活動を支援
6.「未来」への投資で「持続可能な大阪」の実現
1)「脱炭素ポイント」制度のさらなる推進
2)スマート農業の推進
3)「オーダーメイド型」農業と「農・福・商」連携の推進
7.「デジタル」への投資で「デジタル府庁」の実現
1)「大阪DⅩイニシアティブ」の方向性
2)府庁におけるICT環境の整備
3)議場におけるペーパレス化の推進
8.「守り」への投資で「安全・安心な大阪」の実現
1)後方支援活動拠点の機能強化
2)「スーパーボランティア」制度の創設
3)鉄道利用者の安全確保策
9.「まち」への投資で「成長する大阪」の実現
1)「国際金融都市・大阪」のめざすべき方向性
2)eスポーツを活かしたスポーツツーリズム
3)関空と万博会場を結ぶ海上アクセス
4)G7貿易大臣会合の成功に向けた取り組み
5)地域の公共交通を担う市町村への支援
6)文化財の保存と活用
-意見書-
1)私学助成の充実に関する意見書
2)医師法及び保健師助産師看護師法の改正と運用の見直しにより医師や看護師の欠格事項の厳格化を求める意見書
3)最低賃金の引上げによる物価高対策に合わせ、いわゆる「103万円の壁」などの見直しを求める意見書
4)地方の農地の保全と活用のための支援拡充を求める意見書
5)女性デジタル人材育成を強力に推進するための支援を求める意見書
6)総合的難病対策を求める意見書
-決議-
1)北朝鮮による弾道ミサイル等の発射に断固抗議する決議